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漫画『シンクロ ~入りこむ罪悪感~』坂辺周一作【ネタバレ結末】

 ■タイトルと作者

『シンクロ ~入りこむ罪悪感~』坂辺周一作

■どんなテーマなのか?

他人の罪悪感や恐怖に「シンクロ」して幻覚を見てしまう能力がある双子の美人姉妹事件簿。


■巻数

全2巻完結。事件ごとに読み切り形式になっています。

■あらすじは?

Case1.罪悪感

子供の頃から「得体のしれない怖いもの」が見えてしまう双子の姉妹・冱花と六花。二人は霊感のようなものだと思っていたが14歳のときに「人の罪悪感にシンクロしてしまっただけ」だと気づく。

大人になった二人は同居生活をしつつお互いの能力を人には隠していた。ある日、男からDVを受けていた女性・浅見が逆襲した結果、相手が死亡。隠蔽するためにバラバラにして処分していた。浅見の罪悪感にシンクロしてしまった双子は食事がおぞましいモノに変化し、浅見の犯罪に気づいてしまう。

Case2.幻覚

浅見にシンクロしたせいで、せっかくの御曹司とのデートがだめになった冱花は激怒し、浅見を公衆の面前で罵った。完全に秘密を守っていたはずが、面識のない冱花になぜか知られてしまったと思った浅見は冱花のあとをつけて後ろから襲う。だが、六花がシンクロによって浅見の襲撃に気づき犯行を止めた。ふたりは不思議な能力でわかってしまっただけで、通報するつもりもないと告げて去る。

Case3.苛立ち

満員電車で化粧をしていた女性が、冱花と六花がシンクロして視えた気持ち悪い男によって放火で亡くなる。次の事件が起きてはならないと六花は警察に何度も通報するが、逆に警察から疑われる。男はつぎつぎにターゲットを選び、放火を続けた。

Case4.神様

放火の現場に着いた六花は、犯人の写真を撮ろうとして刑事の永江に疑われる。署で声を変えた通報をしたこともバレ、ますます怪しいと思われるが冱花が引き取りに来て、なんとか自宅へ帰された。男は放火について「生きている価値がある人間かどうか神様にゆだねている」と考えており、次の獲物を物色していた。六花は自ら囮になって男をおびきだし、永江に間一髪のところで逮捕させる。

Case5.興奮

永江刑事につきまとわれる双子姉妹。冱花が交際している離婚調停中の男性弁護士・高東には息子の数馬がいた。高東がたまたま見た動画で女性がバラの花びらを撒いたバスタブの中に沈められる話を聞いた冱花は、それと同じ「幻覚」を見ている男を発見してしまう。

Case6.穢れ無い命

高東と数馬と一緒に遊園地でデートしていた冱花は、彼との関係に本気になる。バラとバスタブの女の幻覚を見た冱花だったが自分たちは警察じゃないから、と事件にかかわらろうとしなかった。犯人は「汚れない清らかな人間」を探し回っていた。

Case7.誘拐

犯人が数馬を誘拐。事件を追っていた永江刑事は六花からシンクロ能力のことを教えてもらい、半信半疑ながらも双子の言うとおりに犯人を追跡し、子供を保護した。だが、高東の身勝手な本性を知った冱花は破局する。

Case8.過失

妻子ある平凡なサラリーマン・森田誠は浮気相手に子供ができて生むと言われて逆上し、勢い余って事故で女性は頭を打って亡くなってしまう。うまく工作して事件はただの事故として処理されたが、森田は深い罪悪感を抱えていた。その幻覚を見てしまった六花は永江にそのことを知られ、永江は森田を怪しんで調査する。

Case9.後悔

水浸しの女を背負っているように見える森田を見ながら、六花は永江に協力を求められるが「他人の罪をわざわざ暴くことなんてできない」と断る。前回協力したのは、あくまで次の被害者が出そうだったから。森田は心から自分の罪に苦しんでおり、さばくことはできないと告げる。


■登場人物の紹介

赤池冱花(イツカ):六花と双子。特異能力「シンクロ」により他人の心の闇が見える。合コンでお相手探しに夢中。六花よりしっかり者で気が短い。美容体操に余念がない。宝飾店の販売員。

赤池六花(リッカ):冱花と双子の姉妹。同じくシンクロ能力を有する。14歳のときにこの力が霊感ではなく「人の罪悪感」が見えていると知る。親のコネで受付嬢の仕事をしている。ちょっと頭が悪い。

永江:刑事。冱花と六花がたびたび事件に関わってきて二人の能力を知ることになる。半信半疑ながらも信じる。

■コメント

人が心の中に抱えている「罪悪感」「恐怖」が実体化して視えてしまう力を持って生まれてきた双子の美人姉妹。探偵ものとは違って、ふたりはあくまで「普通の女性」として暮らしたいと願っています。

だから、犯人がわかってもそれ以上の被害が起きないのであれば、積極的にかかわろうとしません。この手のサイキックサスペンスだと主人公が張り切って事件にでばっていきますが、この二人の反応のほうがリアルだな〜と感じます。

ただでさえあんなグロいものが見える生活なんて嫌なのに、あえて関わりたくないですよね。

■作品への評価

特異能力「シンクロ」をもった双子の美人姉妹、という設定が光る作品。霊感といったオカルト方面ではなく、あくまで現実的な「人の心の闇・罪悪感が視えてしまう」という地に足のついたところが良かったです。

「みんないろいろ・・・いろんなモノを背負って生きている」という六花の言葉が重い。たとえ犯罪が暴かれておらず普通に生きていても、人はそれぞれ罪を背負っている。罪悪感がない人間も普通にいる。

事件ごとにスッキリ終わっているので途中からでも読めます。2巻で終わるのがもったいないくらい面白い設定でした。

 

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