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『屍囚獄(ししゅうごく)』室井まさね作【ネタバレ結末】

■タイトルと作者

『屍囚獄(ししゅうごく)』室井まさね作

■どんなテーマなのか?

閉鎖的な寒村にやってきた女子大生たちが、恐怖の村の因習に巻き込まれるサスペンス・ホラー。

■巻数

1〜5巻完結。

■あらすじは?

1巻

43人しか人口がない八坂村にやってきた、民俗学の現地調査のため教授と6人の女子大生たち。この村では女子が生まれず、女子大生たちを見る村の男たちの視線に異様なものを感じる。「猿田彦」と呼ばれる村長の家に泊まり、「ウズメの祟り」を耳にする。

村の男の家でトイレを借りた比奈は襲われそうになるも、猿田彦の天狗面をつけた怪人が現れて男の頭を斧で叩き割った。一方、美耶の命令で買い出しに出てひとり行動をしていたさよりは、女の遺体を埋めている男を見てしまい、逃げる途中で芦原教授の車にはねられてしまう。葦原は世間体のためにさよりを始末しようとしたが、何者かが鋤で頭を割ってしまう。

美琴は天野の妻・未智乃に「この村を出て行け。さもないと全員ウズメにされるぞ」と警告される。村から外へ出る道路は塞がれてしまい、車で逃げようとした一行は村人に襲われる。小屋に隠れたが、さよりは精神の均衡を崩し、自分をさんざん利用してきた美耶の目に鎌を突き刺してしまう。

2巻

比奈は天狗面をつけた大男が殺人鬼だと訴えるが、一緒にいたはずの沙霧はなぜか知らんぷりを決め込む。じつは沙霧はあの時、村の男に生きたまま人形にされそうになっていたのだった。ふたりは体格から伊助の仕業だろうと考え、この異常な村で唯一の味方だと沙霧は話す。だが再び天狗面の男が現れ、沙霧は首を折られる。比奈は逃げ出し、トラックに隠れる。美琴は家系図を発見し、代々の妻がすべて「宇受売」と記されていることに気づく。

その頃、小屋でおかしくなったさよりは美耶を解体し、狂ったまま香坂を追いかける。香坂は途中、村人に襲われそうになって気絶したが、宇受売神社の宮司・鹿屋野に救われる。鹿屋野は「この村は狂っている」と、八坂村の呪われた歴史を話す。そこから「宇受売の祟り」が始まり、600年もの間、女子が生まれなくなって女たちをさらう悪習が生まれたことを香坂は知る。

3巻

村人たちよる「狩り」が始まる。村中の男たちが血眼になって女たちを探していた。美琴は村長が狩りを始めたこと、そして妻の未智乃が四肢を切断されて「宇受売」にされていたことを知った。美琴は、二階で隠れ住んでいた「うずめ」という少女と出会い、一緒に逃げる。

このはは村人につかまり、あやうく襲われそうになったが天狗面の男に助けられた。このはと美琴たちが合流してすぐ、このははやられてしまう。宮司と出会い、神社で「あの面をつけた者は乱心する」と聞かされ、美琴は天野家に戻り、未智乃から真相を聞く。未智乃は伊助に女たちを助けるように言いつけており、2つの天狗面があることに気づく。

4巻

天狗面の男が現れ、未智乃に斧を振り下ろした。その場に居合わせた伊助が犯人にされ、村人たちに火あぶりの刑にされた。美琴は村長に捕まり、貴彦の嫁として閉じ込められたが、貴彦から鍵を託されたうずめが解放してくれた。

復讐を果たそうとするタケルが村長に襲いかかったが失敗。伊助が火に包まれたまま村長につかみかかり、道連れにする。美琴は貴彦とうずめとはぐれてしまい、能面男と遭遇。一方で香坂は胸を凶器で刺された姿で発見され、比奈は宮司に連れられて天野家が燃える様子を見る。

さよりは村人たちに集団で襲われそうになったが火事の混乱の中で解放され、高笑いをあげる。

5巻

凶器を手に村人に手をかけ、血まみれで笑うさより。村人たちに殴られてさらわれるが、途中の吊橋でロープを切って村人たちを道連れにした。美琴は能面男に危うくやられそうになったが、タケルに助けられる。

鹿屋野は比奈に男性経験の有無を尋ね、神の怒りを鎮めるために「乙女」を探す。神社にいたうずめを見て鹿屋野は彼女をつかい、生贄の儀式を始めた。比奈はすでに宮司の手にかけられていた。タケルと鹿屋野は対決するが、タケルは刀で頭を真っ二つにされる。だが、もうひとりの天狗面の男が現れ、鹿屋野は敗れ去る。

■登場人物の紹介

葦原:東京の比良坂大学の教授。

香坂:葦原教授の助手。民俗学の知識が深く、ついうんちくを語る。

沙霧:ミスコンで優勝したことがある女子大生。ケバい系。

美琴:家庭的で面倒見のいい女子大生。村長から「息子の嫁に」と目をつけられる。このはと親友。

比奈:お調子者の女子大生。単位目当てでついてきた。ネットで悪口を書き込むのが好き。

さより:気弱な女子大生。美耶のパシリにされており、レポートの代筆を押し付けられて八坂村に来た。

美耶:乱暴な女子大生。さよりを自分のいいように使っていた。

このは:大好きな兄が結婚相手を見つけたと聞いてショックで、実家に帰る予定を変更して八坂村に来た。関西弁。

天野:八坂村の村長。41代目天野家当主。天野家の当主は村人たちから「猿田彦」と呼ばれる。

天野未智乃:天野の妻。寝たきりで伊助に世話をされている。村で「宇受売」の役割を背負わされている。若い頃は旅館の仲居をしていたが、天野に目をつけられてさらわれた。

天野貴彦:村長の息子で26歳。うずめをかわいがっている。母親を憎んでいた。

伊助:村長の息子。ウドの大木のようにデカイ。頭がちょっと弱い。唯一母である未智乃を慕い、世話をしていた。

うずめ:貴彦が世話をしている謎の少女。両親が交通事故で亡くなり、村長に拾われた。

タケル:村外れに住んでいる男。村の連中に恋人をさらわれ、変わり果てた姿を発見し、復讐を誓った。

鹿屋野:宇受売神社の宮司。香坂を助けた。

■結末

天狗面の男の正体は貴彦だった。女を嫌悪していたが、汚れのないうずめだけは大切にしており、美琴が「宇受売」に選ばれれば父親にうずめをどうにかされると事件を起こした。天狗面のせいで乱心したが、面が外れて崖から落ちて死亡。美琴はうずめに刺され、もみあいの末に逆にうずめを刺してしまう。

■コメント

貴彦に守られ、かわいがられていた少女・うずめは将来自分に訪れるであろう「宇受売」の悲劇を知らないまま貴彦を慕っていました。だからこその最後の凶行でしたが、少々無理矢理感もありました。

美琴は被害者なのに、まるで加害者のような状態で外の人間に発見され、その後どうなってしまったのかは謎です。一番気になったキャラはさよりで、気弱なパシリから気の触れたサイコに転じる姿が面白かったです。

■作品への評価

冒頭から息をもつかせぬシリアルキラーのスプラッタ、そして因習の村の恐るべき悪習と真犯人は誰なのかという謎に満ち、推理サスペンスのように楽しめる作品。ただ、登場人物が多くバラバラになった女子大生たちの視点がしょっちゅう切り替わるため、読みづらい点が難点でした。

全体的にスリルに満ちた極上のホラー感にあふれており、ホラー漫画としてはおすすめのお話です。

 

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