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『サクラ色の傷痕』かわちゆかり作【ネタバレ結末】

■タイトルと作者

『サクラ色の傷痕』かわちゆかり作

■どんなテーマなのか?

母親からの虐待、そして継父からの暴力を受けた少女の過酷な運命が描かれる。

■巻数

1巻〜以下続刊。(ストーリーな女たちで連載)

■あらすじは?

第1話「ママこっちみて」

物心ついたときから、果乃は母親に怒鳴られ、叩かれたり床に落とした食べ物を無理やり食べさせられた記憶しかない。外に出ることは許されず、怯えるだけの毎日。

ある日「新しいお父さん」がやってきて、果乃が5歳のときに妹の「莉乃」が生まれた。両親は妹ばかりかわいがり、果乃にはまったく構わないようになった。それどころか、母親と一緒になって父親も果乃を虐待するようになる。

仕事をクビになった父は母とケンカして家で暴れるようになり、果乃は物置部屋に閉じ込められていた。食べ物も満足に与えられず、盗み食いしてしまった果乃はベランダに出されて熱中症になる。父は「どうせ籍も入れていないから」と家を飛び出し、そのまま帰って来なくなった。

病院で医師から虐待のことを指摘されるが、母親は土下座して謝り見逃してもらう。アパートに帰ると母親はすべてを果乃のせいにして暴力をふるい、その後二人を置いて出て行った。

第2話「ママ帰ってきて」

母親が残したもやし炒めだけを食べ、帰りを待つ果乃と莉乃。泣く妹をあやしながら、果乃はテレビの中の仲のいい親子を羨む。無垢は笑顔を浮かべる妹を、果乃は精一杯抱きしめて「ママのかわり」になることに決めた。

待ち続けて、母親がやっと帰ってきたが新しい彼氏を連れて荷物を取りに来ただけだった。「ママ、帰ってくるよね?」必死にひきとめる果乃に、「いい子にしてたら早く帰ってくるから」と答える母親。

けれど母親はドアにガムテープを貼って出られないようにしたあと、さっさと彼氏と出て行ってしまう。役所の人が来て呼び鈴を鳴らすが、ドアが開かずに出られない。食べ物がなく、莉乃が泣き止まず、忘れていったケータイを鳴らし続けるが出ない母親。ひもじさのあまり、絵に描いた料理を食べるふたり。

第3話「ママ死んじゃうよ」

井川親子の様子を不審に思った役所が児童相談所に通報する。飢えで衰弱して動けない果乃と莉乃のもとに、児童相談所が訪ねてきて大家にドアを開けさせた。監禁されていた二人の娘たちの姿に、驚愕する職員たち。

衰弱したふたりは救急車で運ばれ、命は助かる。母親は「保護責任者遺棄罪」で逮捕され、果乃と莉乃は一時保護所に入ることになった。果乃は「ママが迎えにきてくれる」と、未だ母親の愛情を信じていた。そんな果乃を見て、保育士の花房かなが特に気にかける。

果乃は同じ施設の子の大沢桃子に親切にされるが、外の世界を知らなかったため拒絶してしまう。それ以来、一見にこやかにしている桃子だったが、陰で果乃にいやがらせをするようになる。

第4話「はじめての裏切り」

桃子による果乃への陰湿ないじめが始まる。職員たちの前では仲良さそうに振る舞い、見ていない場所で「遊び」と称して嫌がらせをするように。泥団子を口と下着に入れられ「オムツをしている大きな赤ちゃん」とからかわれる果乃。

施設の廊下を泥で汚した、みんなと一緒に食事をとらないのはなぜかと叱られる。花房は桃子たちの演技に騙され、「よろしくねモモちゃん」と果乃を桃子たちと仲良くさせるように仕向ける。桃子はさらに自分の髪留めを盗んだ罪を果乃に着せ、妹の莉乃を「赤ちゃん」ごっこにすると連れ出して段ボール箱に入れてお葬式ごっこを始めた。

第5話「はじめての怒り」

莉乃がダンボールに入れられて過去の虐待を思い出し、逆上してしまう果乃。妹を守ろうとブラシを持って桃子を叩こうとしたが、花房先生にあたってしまう。花房先生は果乃の気持ちを理解して許す。

問題行動として扱われる中で、子猫たちが何者かに手にかけられる事件が発生。やったのは桃子だったが、周囲に果乃が犯人として扱われてしまう。

■登場人物の紹介

井川礼子:果乃と莉乃の母親。果乃を虐待していた。男性と同棲して莉乃を生むが籍を入れておらず、捨てられる。礼子自身も母親の愛情を知らない女だった。果乃と莉乃のネグレクトで逮捕される。

井川果乃:母親からネグレクトされ、彼氏からも暴力をふるわれて育つ。外出を許されず、食事も与えられず、6歳になってもオムツをつけている。

井川莉乃:果乃の妹。両親からかわいがられたが、果乃と共に自宅に置き去りにされる。

花房かな:児童養護施設の保育士。ネグレクトを受けて育った果乃の心のケアを大事にし、見守る。

大沢桃子:児童養護施設の子で6歳。果乃が彼女のことを拒絶したことをきっかけに陰湿な嫌がらせをする。

■結末

1巻では母親のネグレクトが発見され、児童養護施設に保護された果乃と莉乃の姿が描かれる。母親は虐待で逮捕されて一件落着、に見えたが、児童養護施設で大沢桃子によるいじめが始まる。

■コメント

父を知らず、母からは虐待された記憶しかない少女・果乃。親の愛情というものを受けたことがないのに、妹・莉乃に対して「ママの代わりになる」と思える強い女の子です。

母親の虐待から逃れて児童養護施設に保護されますが、そこでもまたひと悶着起こりそうな様子。つぎからつぎへと襲いかかってくる不幸に対して姉妹がどう立ち向かっていくのか。ひどい虐待を受けたにもかかわらず、母親の愛を信じ続ける娘の姿に救われない気持ちになってしまいました。

■作品への評価

壮絶な話過ぎて「実話であってほしくない」と思える内容でした。この物語自体は創作ですが、実際に似たような事件は頻発しており、読んだあと考えさせられる作品です。

まだ1巻ですが、果乃と莉乃が困難を乗り越えたあと、幸せになる物語であってほしいと願います。

 

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