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『怪人X ~狙われし住民~』北村永吾作【ネタバレ結末】

■タイトルと作者

『怪人X ~狙われし住民~』北村永吾作

■どんなテーマなのか?

良心がないサイコパスが裏で住人たちの和を乱し、悪意を増幅させて支配する町に引っ越した夫婦の恐怖を描く。

■巻数と試し読み

1巻〜2巻以下続刊。

 

■あらすじは?

第一話 悪魔の住む町

転勤で和美町に引っ越してきた君塚夫妻。夫・明は仕事が忙しいからと家庭のことは妻・良枝に任せきりにする。町内会役員の高山が挨拶に来て「隣の平山さんに注意して」と忠告される。一人暮らしの老婆・平山は隣の佐田家の妻を「犬がうるさい」という理由で毎日怒鳴り、ノイローゼにさせていた。佐田の夫からは「あいつは悪魔だ」と聞く。

第二話 魔の手

君塚家の向かいのアパートで、いつもこちらを見張っている不気味な男に気づく明。良枝は佐田から言われたことを夫に相談するが、明は自分のことで精一杯で話を聞かない。平山が激しく佐田家に怒鳴り込んでいるのを見て、恐怖する良枝。息子が夜泣きをして、翌日「うるさくさせるな」と平山がやってくる。佐田(夫)は高山に状況を相談し、「あの怪人を倒してほしい」と愚痴をこぼす。

第三話 破局点

とうとう平山に怒鳴り込まれて泣きそうになった良枝だったが、高山が現れてその場をおさめた。「あんな人いなくなればいいのに」追い詰められていく良枝、佐田夫妻。高山は「もうやっちまうかな」と佐田の愛犬・コロを手にかけて平山の仕業に見せかける。佐田は逆上し、もみ合った末に平山は頭を打って亡くなり、佐田は警察へ連行された。高山が佐田の妻を見舞いに行くと、部屋で天井からぶら下がっていた。

第四話 叫び

平山の葬儀に出席した良枝は、おしゃべりおばさんから高山がいかに頼りになる存在か、そして橋本家の虐待されている息子の話を聞かされる。シンママだった橋本一恵はヒモと同棲していたが、男は息子を虐待していた。一方、高山は会社帰りの明に声をかけてジャズバーに誘い、彼から過去に浮気した話を聞き出す。明は高山と別れたあと、向かいのアパートの男から「高山に気をつけろ」と忠告される。

第五話 失踪者

同じ息子を持つ身として一恵のことが気になる良枝は、子供を虐待する男となぜ一緒にいるのかと一恵に尋ねる。「一人になるのが嫌」だという一恵は、聞く耳もたない。自宅で息子に暴力をふるわないでと頼む一恵だったが、男から殴られてしまう。そこに高山がやってきて児童相談所に通報する旨伝えるが、男は「しつけだ」と言い張り高山をバカにして靴につばを吐く。そのことで高山は激怒する。

■登場人物の紹介

君塚良枝:専業主婦で幼い息子・直人がいる。

君塚明:良枝の夫。保険会社に勤めており、異動のため転勤になった。昔浮気したことがある。

高山良夫:独身。和美町内会の役員。スポーツジムインストラクター。

平山孝代:君塚の隣に住む一人暮らしの老婆。騒音は人権侵害だと考えている気難しい女。

佐田(夫):中年サラリーマン。妻がうつになってから、自分もうつ気味になっていく。

佐田(妻):犬を飼っている。隣の平山に犬がうるさいと毎日怒鳴られ、うつでノイローゼになった。

橋本一恵:斗馬の母親でシングルマザー。恋人と同棲している。

橋本斗馬:一恵の息子。一恵の同棲相手に暴力と虐待を受けている。

並木夫妻:「憩いの森を守る会」の会長。妻の名前はトシ江。会う人ごとに署名させる。

奥村茂:前の和美町内会の会長。「会長をやるのが生きがい」の80代だったが、5年前のある日突然失踪。

向かいのアパートの男:ヒゲも頭もモジャモジャの不気味な男。いつも町内のことを見張っている。高山に恨みがある様子。

■コメント

町内会役員で「なんでも相談してください」と親切で頼れる男・高山。いかにも善人そうな彼でしたが、その裏の顔は自分の感情のままに住人たちを争わせ、気に入らないものはすべて排除するサイコパスでした。

ほしいものは手段を選ばずに手に入れる男に、「いい女だな」と目をつけられてしまった良枝。良枝の夫からなにやら過去の浮気を聞き出して、良からぬことをたくらんでいる様子です。

さらに、斗馬を虐待している男への怒りはすさまじく、暗闇から手を伸ばして・・・。高山のことを密かに探っているアパートの男の存在も気になります。

■作品への評価

平穏な町に暮らす、普通の住人。一皮むけば度を越したクレーマーであったり、幼い子供を虐待する親であったりと社会の闇がひそんでいます。

そこに善人の仮面をかぶったサイコパスがいて、住人たちを自分の思いのままに動かそうとしているという恐ろしいシチュエーション。

日常にあふれている人間の悪意、そして醜さを引きずりだすかのようなリアリティに、「もしも自分のそばにこんな人たちがいたら・・・」とゾッとする作品です。

 

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