3分でわかるブログ

漫画・アニメ・雑学が3分でわかるブログ

スポンサーリンク

3分でわかる『外道の歌』渡邊ダイスケ作【ネタバレ結末】

■タイトルと作者

『外道の歌』渡邊ダイスケ作

■どんなテーマなのか?

『善悪の屑』の第2部。犯罪の被害者のために復讐を代行する『復讐屋』カモの過去が明かされる。『復讐屋』対『朝食会』対決。

■巻数

1巻〜3巻以下続刊。 

■あらすじは?

1巻(1話〜5話)ネタバレ

団地で親子三人で暮らしていたカモ。幼い娘・里奈は甘えたい盛りで、カモに猫がほしいとねだる。許可を取れば団地でも飼えると知り、カモは仕事先から子猫をもらってきた。里奈は毎日仕事で帰りが遅い父親が唯一、一日中一緒にいてくれる日曜日が好きだったので、猫に「日曜日」と名付けた。

カモの妻・美咲は里奈を連れて買い物に出かけたが、スーパーで変質者に目をつけられてしまう。変質者は自宅までついてきて呼び鈴を鳴らし、「お子さんがお菓子を落とした」と嘘をついてドアを開かせた隙に部屋に侵入して襲いかかった。

カモが仕事を終えて夜遅く帰宅すると警察がきており、惨殺された妻と娘の遺体を前に絶望し息ができずに倒れこむ。カモは一週間、飲まず食わずのあと、現役刑事の叔父から容疑者が警察官僚の息子であり、慎重になった警察は動かず別の人間を犯人に仕立てあげようと画策すらしている、と内情を聞く。

情報を元に容疑者の家をつきとめたカモは、容疑者が自宅からコンビニへ外出したところを狙って復讐を果たす。復讐を果たしたあと、自分のように妻子を殺害された男のニュースを知り、自ら復讐代行を申し出る。

1巻(6話〜9話)ネタバレ

「朝食会」の加世子のもとに来た依頼人は、過去に中学生のいじめ自殺事件でカモとトラに復讐された教師。復讐によって目と耳と口が不自由になっていた男は、弁護士に「善良な教師であった彼」の無念を晴らしてほしいと言わせた。

加世子は依頼主のために自らカモメ古書店を訪れ「情報がある」と、カモを人気のない場所におびき出し、鶴巻に捕らえさせる。「人を呪わば穴二つ」「どうかしら、復讐される側に立った気分は」という加世子に、カモは動じない。

カモが捕まったことを知ったトラは、カモを救いに向かうが鶴巻と対決。鶴巻の意外な強さにトラは苦戦する。トラは鶴巻と相討ちになり、倒れる。

2巻(10話〜14話)ネタバレ

田舎の貧しい母子家庭に育った女・真理江。東京の大学に合格し、一流企業への就職に成功する。会社をやめて起業した男と結婚して娘を産み、半セレブな自分に酔いしれる。

3年後、夫は事業に失敗して金に困ってバイトするが、ママ友の前では見栄を張る真理江。タカビーな態度が嫌われ、娘が誕生パーティに招かれなかったことをきっかけに前野の娘・あかりを山奥に連れ去り消す。警察に逮捕されて服役したが、心神耗弱で釈放され前野がカモとトラに復讐を依頼する。

2巻(15話〜17話)ネタバレ

カエルをペットにする男・園田夢二。漫画担当の編集者であり、新人漫画家の持ち込み原稿をチェックする。ヘラヘラした態度が誤解され、「好きです」と告白されてつきまとわれる。

男は園田の自宅で待ち伏せし、フライパンで殴って縛り上げた。「取材(ネタ)としては最高におもしろい」と、状況を楽しむ園田と男の会話は噛み合わない。そして園田は自分が「練馬区の殺人鬼」だと告げる。

3巻ネタバレ

「善悪の屑」で登場した榊ヨシ江の5人の養子たちが、「ママの仇」を取るためにカモとトラを追う。一家乗っ取りを続けながらカモとトラの居場所を知る少女・愛美に接近。情報を取るために愛美の父親が手にかけられた。愛美と母親も捕らえられたが、愛美がトラに電話して事態を知ったカモとトラに榊一家は逆襲される。長女役の榊奈緒子がカモによって「すりおろしの刑」にされ、榊一家は壊滅する。

■登場人物の紹介

鴨ノ目 武(カモ):カモメ古書店のオーナーであり「復讐屋」として犯罪被害者たちの復讐代行を営む。4年前に変質者に妻子を殺害された。額に真一文字の傷があるが、これはそのとき犯人に復讐した際についたもの。サングラスのボウズ頭。通称・カモ。

島田 虎信(トラ):地下格闘技の元チャンピオンで腕っぷしが強いカモのパートナー。4年前の母親が強盗により殺害されてカモと知り合う。大阪弁の長髪。通称・トラ。

開成 奈々子:殺人鬼の園田に両親と従姉妹を殺害された。カモメ古書店で居候しており、ゲームをして引きこもっている。

カモの叔父:現役の刑事であり、カモの妻子殺害事件の際に現場に駆けつけ、事件の情報を提供した。カモが復讐のために手を汚していることを知っているが、その心情をよく理解しており黙認している。

鴨ノ目 美咲:カモの妻で専業主婦。育児のストレスで家事をおろそかにするぐうたら主婦の一面はあったが、変質者から体を張って娘を守ろうとしてかばいながら殺された。

鴨ノ目 里奈:カモの娘で、溺愛されていた。やんちゃで反抗的なところはあったが父親のことが大好きでいつも甘えていた。カモが仕事で毎日夜遅いことをさみしがり、「行っちゃダメ」としがみつく。部屋に入り込んだ変質者に母親と共に惨殺された。

日曜日(猫):里奈が「子猫がほしい」とカモにねだってもらわれてきた。名付け親は里奈で、「パパと一緒にいられる」日だから日曜日が好きだったという理由。

加世子:犯罪被害者の復讐を支援する「朝食会(ブレックファストクラブ)」代表で、カモたち復讐屋とは違い、あくまで当事者である被害者や遺族の手で復讐させることを信条としている。

鶴巻:加世子のパートナーで、もじゃもじゃ頭・黒ぶちメガネ・シャツインのオタクな容姿だが、腕っぷしの強さはトラに負けず劣らずで格闘技を極めている。

加藤真理江:自己顕示欲の塊にような女で、ママ友の娘を害した。服役後に出所したがすでに精神が壊れていた。

園田夢二:通称・「練馬区の殺人鬼」。漫画の編集者で「取材」と称して犯罪を行う。ペットのカエル「磯次郎」を飼っている。

■結末

1巻では捕らえられたカモは一切抵抗せず、自分の番がきただけだと告げる。トラは「世の中のクズ」に対する復讐屋の意地を見せる。加世子はカモとトラへの復讐を依頼されたが、その覚悟を見て依頼を断った。

2巻のママ友エピソードでは「真理江は生きて苦しめ」と被害者の希望で生かされた。

3巻で復讐屋のせいで巻き込まれた愛美の涙を見てキレたカモは榊奈緒子を処刑、「加害者には『後悔も反省も』望んじゃいない」という名台詞を吐く。

■コメント

「誰もやろうとしないから」自分が、被害者の無念を晴らしてやるのだと、辛い過去を背負って復讐屋として生きるカモの生き様。最愛の娘と妻を失った、ひとりの男の哀しみと覚悟が伝わってきます。カモは「いつか自分もまた復讐を受ける」と覚悟しており、そのときが来るまで「世の中のクズ」に、相棒のトラとともに制裁を続けるのです。

■作品への評価

クズに復讐するため自らがクズとして復讐代行を果たす二人の男。「善悪の屑」の第2部では鴨ノ目武の過去から始まり、復讐屋同士のぶつかり合いもあるダレのない幕開けでした。

2巻ではママ友の復讐を通した被害者のやるせない思いが真剣に描かれていました。「被害者に何一つ要求してはいけない」というカモの言葉が重いです。

3巻においては復讐屋への復讐に巻き込まれてしまった少女・愛美と、カモとトラのやるせなさが伝わってくるお話でした。

 

こんな感想も書いています

3pun.hatenablog.jp

 

スポンサーリンク