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3分でわかる『食糧人類』蔵石ユウ/イナベカズ作【ネタバレ結末】

■タイトルと作者

『食糧人類』蔵石ユウ/イナベカズ作

E☆エブリスタ発、水谷健吾原案『食糧人類』のリメイク。

■どんなテーマなのか?

人間を食糧とする闇の世界に迷いこんだ高校生の、地獄のサバイバル漫画。

■巻数(漫画版)

1巻〜3巻以下続刊。

 

電子限定小説版「食糧人類」

「食糧人類」の試し読み

ナツネ・山引をメインキャラクターに据えた電子限定小説版「食糧人類」が2017年3月17日リリース。世界観はコミック版とは微妙に違い、パラレルワールド設定。

 

人類を食糧にする巨大生物の前に絶滅の危機が訪れ、ナツネ・山引の直接交渉により「人類を柵の中に入れる」ことで生き延びる。「質の良い肉」を献上することと引き換えに生存を許される世界。

 

参考レビュー

mangazuki.hateblo.jp

■あらすじは?

第1話 

最高気温の記録を更新するほど暑い3月。温暖化が進み、人口が減って、地上で人が住める場所が激減していた。全国各地で集団失踪事件が発生している中で、高校生・伊江は友人のカズと共にバスに乗っていたところ、ガスで眠らされて拉致される。

目覚めるとそこは工場で防護服の作業員たちが、冷凍した人間を解体する現場を見てしまう。伊江は作業員に「ここからは絶対逃げられない。お前はⅡ型だ」と告げられ、捕獲されたあと異様に肥満した人々が管から液体を飲んでいる場所へ放り込まれる。

すでに薬液を飲んでいたカズは半分おかしくなり、伊江にも飲むように勧めたが「あれは飲む者の思考を抑制する」とナツネに止められる。山引が現れ、ここが「人間の飼育室」だと教えられる。

第2話

山引からこの場所が牛や豚の屠殺場のように、人間の肥育場となっていると知らされた伊江はパニックになって大声で助けを求める。

伊江が騒いだことで、巨大な芋虫が現れて肥大化した人間を襲い、むさぼり喰らう。山引とナツネは、管の薬液を飲むふりをしてじっとしているようにと伊江に告げる。

第3話

巨大芋虫は触覚で人間を真っ二つに切り裂き、惨殺する。ナツネが微動だにしないままでいれば触覚は何もしないのを見て、伊江も真似をしてやり過ごす。芋虫が去ると防護服の作業員たちがやってきて、後始末をする。

作業員のひとりは「こいつらは幼体の餌になるか冷凍されてバラされるかどっちかだ」と話す。すきを窺っていた山引とナツネは、作業員から防護服を奪って身につける。

第4話

伊江は山引とナツネに足手まといとして置いていかれそうになるが、外の様子を絵に描いてふたりに見せる。瞬間記憶能力によって外のマップを作成できる伊江は、自分がいれば便利だと訴えて同行する。

ところがカズを見捨てられない伊江は、正気を失ったカズも連れて行くと言って二人を困らせる。

第5話

カズを連れて行くかどうかで揉めていると、別の作業員に見つかってしまう。作業員の姿をした山引が伊江とカズを処分場に連れていくフリをしてごまかし、やり過ごす。

作業員たちは目隠しをした男女たちが閉じ込められている監獄につれていく。そこは「生殖種」に大量の子供を産ませるための場所だった。

18歳の少女は50過ぎに見えるほど衰え、出産を終えると廃棄される運命だと知る。山引は薬物を作業員に注射して牢屋に放り込む。

第6話

「生殖種」を観察し、山引はこの施設は企業どころではなく、もっと大きな組織が関わっていると推測する。ナツネは作業員に女たちをもとに戻せるのか尋ねるが、元に戻ることはないと知る。

死んだ赤子を抱く狂った女に、望む言葉をかけて優しさを見せるナツネ。女が二度と元に戻れないと知ったため楽にしてやり解放する。

第7話

ナツネは女の遺体に手を合わせ、「俺はここでやるべきことがある」と言う。

山引は人間を飼育解体する施設の運営目的が、臓器ビジネスか生物兵器だと考える。伊江は脱出を訴えるが、ナツネは「刺激的で面白いから」という理由でここに残ると言い出す。

第8話

カズが突然大声で伊江を呼び、巨大な昆虫のサナギが並べられた場所を発見する。モニターには世界各国の言語で挨拶文が表示されており、作業員たちがやってきてデュロメーターで昆虫の硬さを計測していた。

掃除・点検を硬い表情でこなす作業員たちは、サナギのひび割れを見て非常ベルを鳴らして逃げ出す。逃げ遅れた作業員はサナギから孵った昆虫にくわれる。

第9話

巨大化したカマキリ型の生物がサナギから孵り、逃げ遅れた作業員たちに襲いかかる。鉤爪で皮がスルリと剥がされ喰われる様子を見守る伊江たち。

泣いて「あの、すみません」と逃げた作業員の言葉を、本人の声でそっくりそのまま再生する。

第10話

閉じ込められた伊江たちは袋のネズミで逃げ場はなく、恐怖で悲鳴をあげそうになる伊江をナツネが落ち着かせる。

「とにかくじっとしていろ」という無言の指示に従い、恐怖に耐えながら化物が去るのを待っていると、山引の腹が鳴って気づかれてしまう。

第11話

化け物2匹に鉄板の扉を突破されてしまい気絶するが、気がつくと別の場所にいた。そこに奇妙な被り物をした男がおり、焼肉をごちそうされる。

男は「貸し2つ」と言い、化物から命を助けてやったことと、食料を与えた貸しがあるから、今日から家来として言うことを聞けと命令する。

男の「ガールフレンド」裕子を紹介されるが、それは彼が書いた落書きだった。

第12話

男はもともとルポライターで、高レベル放射能廃棄物最終処理場「ゆりかご」の実態を暴くために作業員として潜入した。「作業員が消える」「妙な生き物がいる」という奇妙な噂が本当七日、確かめるためだ。

歓迎会のあと、案内されたのは冷凍人間の解体場。「この業務は法律的・倫理的に問題はない」と説明され、仕方なく働く。ある日、「一段上の仕事をやってもらおう」と案内された場所は、伊江たちが見た人間の飼育場と化物が人を貪り食らう現場だった。

男はそれを見て逃げ、以来ずっとそこで暮らしていたと話す。

第13話

男は長期間の孤独に耐えられず別人格「裕子さん」を生み出していた。「裕子さん」の情報から、ここが核燃料処理施設であり地下500メートル、何ヘクタールもの広さがある施設だとわかる。

ナツネが「なぜあんなモノを飼っている?」と巨大カマキリの正体について尋ねるが、男が主人格を取り戻して笑う。

男は伊江たちが見てきたものはとうに知っていたが、さらに『玉座の間』の存在を明かす。そこには内閣総理大臣をはじめとする政府要人たちがそろい、昆虫の化物に土下座する姿があったと話す。

つまり人間が昆虫を飼っているのではなく、人間があの化物どもに飼われているのだというのだ。

第14話

巨大生物の前にひざまづいた首相は、この施設を彼らのための建設し、《食糧》となる人間も豊富に提供してきた、という。温暖化問題についての解決を願うが、通訳を介して得た答えは非情だった。

『キミたちのおかげで我々の個体数も増えたし、当施設の運営を我々であたることにした』

世話になったがもういらない、と全員その場で生きたまま喰われてしまった。

その話を聞いたナツネはなぜか激怒し、『玉座の間』に行こうとする。

第15話

ナツネはオグッちゃんを締め上げて玉座の間への道を聞き出そうとするが、カズに止められる。体重超過で下の通路に落ちたカズを助けにおりたナツネは虫と遭遇してしまう。

第16話

ナツネはひとりで戦おうとする。すぐに虫に体を引き裂かれてしまい、絶望するメンバーたち。だが虫の腹の中からナツネが生きたまま出てきて皆をびっくりさせた。

第17話

ナツネは生きていたが体が半分に食いちぎられていた。遠のく意識の中で、母とふたりで逃亡生活を送っていた過去を思い出すナツネ。年齢は2歳で5才児の体格だった。ある日、母が部屋から出てこなくなる。

第18話

出てこなくなった母親を待ち続けたナツネのもとに警察が踏み込んできて『増殖種』だと騒ぎ出す。美しかった母親は、すでに異形の姿に成り果てていた。

第19話

母は施設から逃亡した『増殖種』の実験体であり、ナツネ自身は『完全な増殖種』と呼ばれる存在であった。怪物に成り果てた母は最後の力で警察から我が子を守り、ナツネを逃がす。

第20話

窓から飛び降りたナツネは、体が半分になりながら排水溝を通って逃げ延びた。体はすぐに再生し、さらに数年で「成人」してしまう。大人の体になったナツネは、自分がただひとりの成功例で『完全な増殖種』だと知る。

第21話

あっという間に再生されたナツネを見て驚くメンバーたち。伊江は改めてナツネと友達になり、彼の正体を教えてもらう。一方、「玉座の間」で虫たちが17人の生贄を要求する。

第22話

ナツネが虫を手に掛けたことで工場勤務の職員たちの中から17人の生贄をくじ引きで選出することになった。和泉所長は苦渋の思いで決断する。

第23話

選ばれた生贄たちは、幼生体の生き餌として送り出された。虫たちに生贄にされた職員たちのことで憤る和泉所長は、原因となった伊江たちを狩るためのハンター「夕凪の会」を呼び出す。

第24話

施設の警備にあたる「夕凪の会」は武器を持たず、特殊な肉体強化を行ったハンター集団であった。すでに人とは思えない異形の姿をしたハンターたちが伊江たちのハンティングに向かう。

第25話

伊江とカズ、オグッちゃんは施設を脱出することが目的。ナツネと山引は施設に残って虫たちを殲滅するという。二手に分かれて行動することに決めたが、友情が芽生えたナツネと伊江は「またな」と再会を誓う。

第26話

興味本位でナツネについていく山引は、伊江たちが捕まった場合に情報を漏らさないようにとカプセルを寄越す。伊江は逃げる途中で牢屋に閉じ込められた3人の元職員を助け出すことになる。

第27話

助け出した元職員たちとはウマが合わない。そしてカズが「こわいのがいる」と言い出し、透明で見えない存在が付け狙っていることに気づく。職員のひとりがやられる。

■登場人物の紹介

伊江:チキンナゲットが大好きな高校生。画家志望で瞬間記憶能力があり、一度見たものを絵を描いて再現できる。

カズ:伊江の友人。祖父母が熱中症で亡くなり、気象学者を目指していた。

山引:ナツネと共に伊江の3日前に飼育室に閉じ込められていた青年。知的だがおしゃべりで危険を楽しむ性格。

ナツネ:寡黙で少し乱暴なところがある青年。だが、壊れた女に手を合わせるなどの優しさもある。「視肉」に似た『増殖種』だとのちに判明する。肉体は大人だが、実年齢は6歳。

オグッちゃん:ジャーナリスト志望で施設に潜入して秘密を知ったあとに脱走し、通気口でサバイバルをし続けていた。長い孤独で精神に異常をきたし、別人格「裕子さん」をつくりだした。伊江たちを助けたあと、行動を共にする。

和泉所長:施設の所長で責任感の強い性格。前所長の息子。生贄の件で伊江たちを恨んでいる。

夕凪の会:施設の警備のために、科学の力で人体改造を施した強化人間の集団。虫たちから武器を持つことを禁じられたために肉体強化をした。リーダーの男以外は、ほぼ人間の姿をしていない。

■人間牧場の世界

高カロリーの薬液:カズが飲まされた薬液は、一口くちにしただけで強い依存症に陥り、さらに思考能力を奪い取ってしまう。飲まされ続けた人間は廃人になり、ブクブクと太っただけの物体になる。

生殖種:大量の子供をつくるための存在。一度壊れた人間はもう二度ともとに戻らない。

拉致の基準:拉致はランダムに行われており、運悪くバスに乗ったためさらわれたとかんがえられる。

■コメント

ゾンビパニック漫画の「アポカリプスの砦」の作者による新しい作品で、世界観と絵柄がマッチしています。山引はノイマンと吉岡を足してニで割ったようなキャラクターで、ナツネは岩倉くんっぽいですね。(アポカリプスの砦を未読の方にはわかんない話でごめんなさい)

主人公の伊江はかなりのヘタレ君ですが、「瞬間記憶能力」という特殊能力があり、それがサバイバルの力となっています。

最初は生き残ることだけを考えてベタベタした情が一切ないメンバーですが、生死をともにするうちにどんな絆が芽生えていくのか。

人が人を食糧とする世界の終末、原作では化物的な新人類が旧人類を圧倒している世界になっていますが、この作品のタイムラインは過去なのか、それともまったく別世界なのかが気になります。

■作品への評価

何気ない日常が一転、人間の飼育場送りにされた高校生・伊江の視点からつぎつぎに不気味な出来事に遭遇するパニックサバイバルホラー。

一体、誰がなんの目的でこのような施設を作り、人間を食糧として解体しているのか。

 

虫たちこそが人間の主として振る舞っており、内閣総理大臣が土下座して命乞いしながら人間を家畜として生かしてもらっている状況、というのが見て取れました。

施設運営も軌道にのり、もはや人間の協力は不要となって切り捨てられる上層部。ナツネの身に起こったこと、その謎を暴いていく伊江たちの活躍。

 

第二巻も出てさらなる謎が明らかになり、今後の展開も期待です。

  

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