3分でわかるブログ

漫画・アニメ・雑学が3分でわかるブログ

スポンサーリンク

『僕を殺さないで!〜難病児虐待殺人事件〜』【ネタバレ結末】

■タイトルと作者

『僕を殺さないで!〜難病児虐待殺人事件〜』外崎コウ作

■どんなテーマなのか?

実際に起こった事件を元に、フィクションとして構成された虐待やいじめにまつわる短編漫画集。

■巻数

全1巻完結。

 

■あらすじは?

5歳の息子を抱えて、実家に出戻ってきた浅田智子。生活態度がいい加減で夫に離縁され、親のすねかじりをしてバイトもまともに続かない。息子の武は重い腎臓病を患っており、いつも息子の世話を理由に怠けていた。

実家の母親は智子に働くよう叱るが、言うことを聞かない。携帯いじりが好きで出会いサイトで知り合ったY県の男性・山中恭介とメールや電話のやりとりを通して関係を深めていた。

 

ある日、恭介が智子に肩身の狭い実家を出て、自分のところで一緒に暮らさないかともちかける。二つ返事で行くと答える智子だったが、息子と離れたくないと伝えて了承をもらう。新しいパパのもとで「かぁはたぁとずっと一緒だからね」と幸せを夢見る智子。

武は難病であったが病気を苦にせず、がんばるいい子だった。さっさと実家を出た智子だったが、身元もわからぬ男のもとへ行ったと聞いて父親が捜索願を出す。

 

智子たちは無事、Y県の男の元に着いたが武は恭介にまったくなつこうとしない。智子はなんとか武を恭介になつかせようとするものの、かえって武は意固地な態度をとる。食事時に反抗的な態度をとる武を見て、恭介がキレ出し手の甲をつねるなど虐待と暴力を加え始める。

「しつけと虐待はまったく違う。しつけだって体罰は必要だ」と恭介は自らの行いを正当化し、泣き叫ぶ武にさらなる体罰を与えて虐待する。

智子は恭介に嫌われたくない一心で息子への虐待を止められず、恭介に促されるままに一緒になって我が子を虐待してしまう。

■登場人物の紹介

・浅田智子:愛称・かぁ。25歳のシングルマザー。だらしない性格で夫に離婚され、A県の実家で居候暮らし。

・浅田武:愛称・たぁくん。智子の息子で5歳。難病である先天性多尿性腎臓不全を患っており、排尿に困難がある。薬を飲めば日常生活に支障はない。

・山中恭介:Y県に暮らす離婚歴のある男性。出会いサイトで智子と知り合う。一見ソフトに見えるが、粗暴な性格。

■結末

智子と恭介の虐待とまともな食事を与えられなかったせいで、武は虐待死してしまう。

■収録作品

表題作の他に、以下4つの短編が収録されています。

  • モンスターの卵
  • かあちゃんに会いたくて
  • 共犯者の目線
  • 神様助けてください

■コメント

たった5歳の男の子に加えられる、再婚相手の残虐な虐待。そして、目の前で行われている虐待を止めず、家から追い出されたくない、あるいは男の愛を失いたくないという思いで一緒になって虐待し、息子を見殺しにしてしまった母親。あとで後悔しても、失われた命は戻りません。

一体どこで歯車が狂ってしまったのか。幼い命が失われるそのむごさに、ただただ悲しい、としか言いようがありません。おじいちゃんとおばあちゃんが、もう少し早く彼らの行く先を見つけていればこのような事件は起こらなかったかもしれません。

■作品への評価

悲惨な内容ですが、絵柄がとても見やすく、ストーリー自体はすっきりまとまっていました。虐待シーンのむごさには目をそむけるほどですが、最後にいくらか母親である智子が自分がしでかしてしまった罪を悔いているのが救いでしょうか。

この漫画は児童虐待事件に興味がある方、また子供の養育に携わっている方におすすめしたい内容です。こんなことは二度と繰り返されてはならない、という教訓が得られます。

 

3pun.hatenablog.jp

 

スポンサーリンク