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漫画『阿部定事件~ふたりの女~』安武わたる作【ネタバレ結末】

■タイトルと作者

『阿部定事件~ふたりの女~』 安武わたる 作

■どんなテーマなのか?

猟奇事件として知られる『阿部定事件』をモチーフに、阿部定の幼馴染を語り手にその人生と愛を描く実在人物伝。

■巻数と試し読み

全1巻完結。ほか、実話事件「尼港の惨劇」「透明なボディー ―愛犬家連続殺人事件―」2作を収録。

※まんが王国先行配信作品。最速で読めます。

 

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■あらすじは?

「阿部定事件~ふたりの女~」

『罪の女。刻まれた血文字』『刃物で切り落とし持ち去る猟奇的犯行』と、新聞を賑わせていたのは、お栄の幼馴染である阿部定だった。

新銀町の職人町に育ち、幼いころから定は派手でませた少女であった。クラスの男の子たちも「おれのコ」などと定を独占しようとしていた。

高等学校へ進むとその美しさで「銀町小町」と囃し立てられていたが、村井高と交際したことで定の人生は転落する。村井は上品な見た目だったがワルで定を襲ったのだ。

 

以来、「どうせ汚れた身」とばかりに定は自暴自棄になり、不良と面倒を起こして勘当され、激怒した父に芸者に売られる。転落していく定の身の上を、お栄は自分のつまらない人生と比べながら「あたしのほうがマシだ」とバカにしていた。

やがて結婚して子供も生まれたお栄であったが、お栄の夫が料亭で暴れて偶然、定と再会してしまう。水商売をひととおりこなした、と堕ちるところまで堕ちた定であったが「あたしのいい人」と吉田屋の主人・石田吉蔵を紹介してきた。

昔と変わらずいい男をはべらし、ニコニコ笑うのを見て、お栄は悔しさでたまらなくなり吉蔵の妻に密告してしまう。定はその後、吉蔵と逃避行し『阿部定事件』を起こす。


■登場人物の紹介

お栄:阿部定の幼馴染で物語の語り手。派手で男に好かれる定の陰にいた。左官職の父は病気で寝付き、貧しさで学校を辞めた。村井の怪しさに気づいていたが、妬みから定に忠告しなかった。三沢建造と結婚し、昭太と健太というふたりの男の子を授かる。

阿部定:4代続く大きな畳屋の娘。末っ子で甘やかされて育つ。男に物怖じしない性格で「不良娘」と言われた。芸者になった家の主人のために仲間の持ち物を盗んで警察沙汰になり、転々として身を持ち崩したあと、吉田屋の女中になっていた。

村井高:定の高校時代の彼氏。K大生で色白で上品、洗練された男に見えたが不良仲間と一緒に定を襲い、その人生を大きくくるわせた。

三沢建造:左官でお栄の実家を援助すると約束して結婚した。粗暴で浮気性な性格。吉田屋で暴れ、お栄と定が再会するきっかけをつくった。

三沢(姑):建造の母親。嫁いびりが激しい口うるさい年寄り。寝たきりになっても性格は変わらなかった。

■結末

阿部定の幼馴染、ということで記者たちがお栄のところに押しかける。だが、女として本当に幸せだったのは定のほうだった。どうやっても定には勝てなかった、とお栄は阿部定の生き方をうらやみ、「ろくでもない人生」を生きてみたかったと泣く。

■コメント

地味でまっとうな人生を生きてきたお栄にとって、「まともではない」にしろいつも自分をかわいがってくれる男たちに囲まれ、助けられていた阿部定はまぶしい存在だったのでしょう。

「毒婦」「妖婦」などと世間からはあざけられる魔性の女・阿部定でしたが、それは世の中の人が抱くイメージであり、本当の彼女はただの「愛する人がそばにずっといてほしい」と望むひとりの女性でした。

「やっと巡り会えたのよ、あたしを愛して大事にしてくれるひと」と、『阿部定事件』の相手である石田吉蔵をお栄に見せた定の晴れやかな笑顔。

この人と離れたくない・・・その思いが高じての犯行だったのでしょうか。『定吉二人』の血文字にゾッとしつつも、「そこまでできるほど、男に惚れて、愛してみたい」というお栄のように平凡な女性の憧れも理解できます。

■作品への評価

昭和のジャーナリズムを騒がせた『阿部定事件』。時間が経っても忘れられないほどに衝撃的な事件です。

この漫画を読んで、『阿部定』というひとりの女性にひどく興味がわき、その人生を深く知りたいと思うほどに阿部定の生き方、愛し方に強い印象を受けました。

 

余談ですが、阿部定は事件後、生き残って逮捕されて懲役刑を受けたあと恩赦で出所。結婚申し込みも殺到したそうです。

 

逮捕直後の写真を見ましたが、警察らしき周りの人たちと一緒に笑ってニコニコしている写真だったので「???」。阿部定の魅力が発揮されたのでしょうか。とても猟奇事件の犯人とは思えない様子でした。

その後、サラリーマンと結婚したり劇団をつくってみたりしたあと、消息不明。まさに「伝説」となった女性でした。

  

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